膀胱癌
1、痛みのない血尿に要注意
 膀胱癌は血尿で気付かれることがほとんどですが、痛みなどを伴なわないことが特徴です。赤い尿がでたら軽くみないで早めに泌尿器科を受診しましょう。なお稀ですが排尿痛、頻尿などが最初の症状になる場合があります。膀胱炎と診断されて治療が遅れてしまう場合がありますので、通常の治療を受けても症状が取れない場合は泌尿器科専門医の診察が必要です。

2、膀胱鏡と細胞診:
 膀胱癌の診断は内視鏡検査(膀胱鏡)が確実です。検査は通院で可能で、最近では痛みの少ない軟性鏡(ファイバー)も用いられるようになりました。また尿の中の癌細胞の有無をみる尿細胞診も役にたちます。

3、内視鏡的腫瘍切除(TUR-Bt):
 癌の根が浅い場合に行われます。膀胱癌は再発が多いので治療後も定期的な検査が必要です。

4、膀胱全摘:
 癌が深く根を張っている場合は原則として膀胱を摘出する必要があります。しかし最近では抗癌剤と放射線の組み合わせで膀胱を取らなくて済む場合もあります。また膀胱を摘出せざるを得ない場合でも腸を使って膀胱の代わりを作り、手術前に近い排尿ができる場合があります。

膀胱鏡で見た膀胱癌
Department of Urology, Saitama Cancer Center