膀胱摘出後の新膀胱造設術
         <膀胱摘出後も自然に近い排尿が可能です>

 膀胱を摘出した場合尿の出口を作らなければなりませんが、現在最も一般的に行われているのは回腸導管法です。これは小腸(回腸)の一部を用いて尿の通り道を作り、右下腹部に人工肛門に似た出口(ストマ)を形成します。安全で確立された良い方法ですが、集尿具と呼ばれる袋をつける必要があります。
 新膀胱では小腸を少し長めに使って、膀胱様の袋を作成、これを尿道につなぎます。手術前と同じ様に尿道から排尿が出来ます。ただし本来の膀胱とは異なりますので尿意を感じません。また排尿はお腹に力を入れて出します。
 欠点としては失禁、特に夜間の失禁が少なからずみられること、状況により時々尿道から管をいれて採尿したり膀胱を洗浄したりしなければならない場合があること、女性では尿が出にくくなる場合があることなどです。
 集尿具装着のわずらわしさがない優れた方法ですが病気の状況によっては回腸導管やその他の方法が良い場合があります。尿道を残さなければならないため、尿道に再発する可能性が高い方にはお勧めできません。詳細につきましては担当医にご相談下さい。

Department of Urology, Saitama Cancer Center